より良い医療を実現するヘルスリテラシー向上とは?ジャパンケアコンサルタンツ

 

 
 
 
 
 

情報の非対称性とヘルスリテラシー

ー高騰する医療費・国民皆保険ほ守るためにー

 

医療費とヘルスリテラシー

 

クリニック経営に携わり、地域医療に従事していた際、よく相談されることがありました。総合内科専門医、老年医学専門医の資格を持っていたからかもしれません。多くの中高年の患者さんから、他の病院から処方されている薬を見せられ、「現在服用している薬の数がこんなに多いのだが、どうすればよいか」「全部飲まなければいけないのか」「止めたい薬があるのだが、主治医が聞いてくれない」などといった相談です。

 

情報の非対称性といって、医師と患者さんが持つ知識には大きな隔たりがあります。そのため、コンセプト1に提示したように、自分が受ける医療において「医師任せ」「病院任せ」になりがちです。

 

しかし、誰のものでもない自らの健康維持に関する知識を持つことで、投薬に関してのみならず、不要なCT・MRI検査の削減など、医療の無駄はかなりの軽減が期待できます。

 

2012年、臨床医学の分野で、国際的に最も権威のあるThe New England Journal of Medicineという医学誌に私の意見が掲載されました。「Bending the health care cost curve」という表題で、「医療費高騰に有効な戦略の1つは、患者さんのヘルスリテラシーを高める教育にこそある」という内容です。この意見に対して、日本国内はもちろん、アメリカ、その他海外の医師からも多くの反響がありました。

 

医師の業績を判断する際、数多くの基準があります。そのうちの1つに、インパクトファクターがあります。何百とある医学専門誌の中でも、この点数の高い雑誌に、研究者は自分の書いた論文を投稿し、掲載を望みます。臨床医学の分野で最もインパクトファクターの高いThe New England Journal of Medicineの当時の原稿採択率が7~8%だったせいか、掲載に対する祝辞を多くいただいたのですが、中には「その意見はもっともだが、確立した方法がなく、実現は難しいのではないか」というものも相当数ありました。そんな中、総合内科専門医、認定産業医といった自分の持つ資格を生かして第一歩を踏み出すことで、少しでも賛同し、行動してくれる医師が生まれるのではないかという思いを抑えきれませんでした。

 

この時、多くの医師と今後の医療について議論し、語り合ったことも、当社の起業に踏み切る大きな要因となりました。

 

長期的な視野が必要

 

医療技術の進歩と高齢化の下、医療費は毎年増加の一途を辿っています。これまで、保険料の値上げや診療報酬・薬価の調整といった対策が施行されてきましたが、十分な効果はみられておりません。

 

病院その他の医療機関にて、働いている医師・スタッフは、患者さんの健康を守るために、日夜努力しています。安易に診療報酬を減らせばよいというものでもありません。

 

しかし、忘れてはならないのは、「国の借金は年々膨れ上がり、私たちの子や孫の世代まで果たして皆保険を続けることができるのか」という状況だということです。

 

一部の経済学者、医師の中には、国民皆保険は不要、廃止すべきであるという意見があります。現行の皆保険制度が、もちろん万能なわけではありません。日本の財政、そして時代に合ったシステムに改良していく必要はあると思います。

 

しかし、日本に住んでいる誰もが、必要な時に、必要な医療を受けることができる皆保険の精神は、今後も尊重していかなければならないものだと思います。

 

高齢化は止めることができませんが、加齢とともに罹患率が高まる生活習慣病関連の疾患は予防が可能です。経営者、そして社員の皆さまが、現役の間に有効な医療知識を身につけていただくお手伝いをさせていただくことによって、即効性はなくても、10年、20年先の医療費削減に着実な効果を上げるものと信じ、より良いコンサルティングが提供できるよう、努力しております。

 

コンサルティング事例については、こちらをご覧ください。

当社はコンサルティングをお勧めする会社像です。